リフォーム工事の完了後に、改めて依頼者の建築主から言われたことを記したいと思います。
① Aさんの失敗談
依頼者のAさんからは、リフォーム工事を2回ご依頼頂きました。
最初はお住まいの60%を(水廻り、LDK、子供部屋)
5年後に残りの40%(寝室など残り全て)と外構工事を

これからリフォームする人に必ず伝えて欲しいです。『私があっ!失敗したな』と思ったことを。そして次に工事をする人に対して役立てて欲しいです!

承知致しました。今後、お打ち合わせをする全ての方にあらためてお伺いします!
Aさんの失敗事例
私(Aさん)は【寝室の和室を洋間にし、布団を敷いて寝るプランを実行!】
『25年間、和室で布団を敷いて寝ていたけど、今回洋室にしてもらって布団を
敷いて寝てみたら眠れなくなった。』・・・なぜ眠れなくなったのか?
⇒『同じ敷き布団でもフローリングと畳の感触、堅さが違う』(承知してたけど!)
⇒『それから洋室にした為に、畳の香りが無くなったこと』(承知はしていた!)
②『2回のリフォームで内装建材の違うメーカーを採用してしまった!』
⇒1回目のリフォームではP社のドアを。2回目ではL社のドア。最初のドアが気に入ってただけに
すごく使いづらく、ストレスを感じてしまう。(承知してたけど使い慣れた物にすれば・・・)

耐震補強詐欺にあったBさん
LDKのリフォーム工事をご依頼頂いたBさん。ご依頼いただく前のお住まい調査で床下がやけに補強され
ていたためBさんに尋ねたところ、『半年前に耐震補強工事してもらったんです!』
『地震がきても倒壊しないからすごく安心です』と。
一体誰がそんなことをと思い、更にお伺いしました。
排水管の詰まりや水漏れがあるかもしれないから床下を調べたほうがいいって何度も○○リフォーム
さんがきて、床下調査を家のTVに繋げて実際に見せられました。そうして排水管の清掃、給水給湯配管
の更新、さらに築35年で地震に弱いので補強が必要だって説明を受けて、工事を依頼しました。
金額は、耐震補強費(1階床下全面のみ)で200万円! その他別途給排水費用が!
私はBさんへ説明しました。1階の床下をどんなに補強しても耐震補強にはならないことを。
Bさんへ現況の耐震診断書を発行して、○○リフォームさんへ交渉してもらい、ある程度の金額の還付
を受けることが出来ました。
お住まいのX方向、Y方向を階数毎にバランス良く耐力壁を必要数配置して評点を1.0以上にする事が
主な耐震補強工事です。
同様に床下補強工事された方が多くいらっしゃいます。主要構造部でない1階床を補強しても
全く耐震補強にはなりません。ご注意ください。また訪問現況調査してもその場では現況強度の判定は
出来なくは無いですが、各条件の入力に時間を要す事。またチェックが甘くなりがちでおすすめでは
ありません。口頭で無く書面で現状強度(評点:1階X方向0.26 Y方向0.37 2階X0.33 Y0.42)等を
必ず確認ください。また改修案でどの壁を耐震壁にし、それぞれが1.0以上になれば耐震補強工事と
いえます。

『これで安心!』『大丈夫です!』って何度も言っていたんだけれど・・・


安易にお返事はされないで、家族、知人、または第三者のセカンドオピニオンで 確認をお勧めします!
Cさんの断熱失敗工事
平屋にお住まいのCさんから、室内の間取り変更を含む全面リフォームの相談を受けました。

『半年前に外壁は全面リフォームしたので次は室内全体をと考えてるんです。』『使っていない部屋を取り込んでLDKを拡大したり、水廻りの場所も出来れば変えたいと。』

大丈夫。出来ますよ。ところで新しい外壁はそのままとお考えでしょうか?

『勿論、外壁は新しいからそのままで!』

『例えば、お風呂の位置を変えると窓の位置も変わります。外壁も工事が必要ですが・・・』
結論ですが、窓位置変更は最小限にし、その部分と重要ポイントの窓交換をして外壁は貼替え。
その他の開口部(窓)は内窓をつけて性能アップして頂きました。

『外壁もリフォームも一緒にまとめてやればよかった!』

半年前に工事したCさんの外壁工事は500万円でした。断熱性能がアップするとの触れ込みで依頼されたそうです。しかし冬になっても一向に暖かさの体感は出来なかったそうで、リフォーム工事の相談となった次第とのことでした。コスト優先で内装のみとしなかったのは、冬の寒さの改善をしたかったCさんの意向と外壁のみでは断熱性能が改善されずサッシ交換(一部内窓)をお勧めした結果です。
同様の事例がたくさんあります。外壁の更新や重ね張りのみでは断熱性能アップは難しいと思います。
その他、床下断熱したけど寒さは変わらない。天井をやったけど・・・
面を部分的に施工しても改善が見込まれた方は皆無でした。
Dさんの脱臭トイレ
会社社長の訪問を前にトイレの改装を終えられたDさんのお住まい。確かに豪華な最新設備のトイレ
になっていました。ところが再度トイレのリフォームをご希望とのこと。

いったい何故終わったばかりのトイレをまた直したいんですか???

夫婦喧嘩が原因でね。恥ずかしながらトイレ使用後の臭いの件で・・・

良く解りました。臭いの原因を検証してみます」!
Dさんのリフォーム済トイレは当時、L社で最高級グレードが設置されており、脱臭機能の設定やフィルター交換など出来ることはやってみて様子を見て頂きましたが状況の改善は見られませんでした。
私は各衛生機器メーカーのショールームで特徴、機能などをリサーチしました。各社とも機能面では工夫されており甲乙つけがたかったです。
T社の便座は開口面積が小さく、ユニバーサルデザインで身体の大小の違いなどで便座の大きさは変わらないと説明を受けました。さらに深く質問をし得た質問回答より、T社では便器内部で煙を発生させ座った状態で煙が外部に漏れるのかの試験をしており、お尻で着座した際に【煙=臭い】が外部に漏れにくい形状設計であるとの回答でした。

こうしてT社最高グレードの便器に交換し、その後夫婦喧嘩は収まりました。
まだたくさんの事例がありますが、目的と達成するための手段、ご予算を明確にして時間を掛けて
ご検討いただければと思います。
